Re:ゼロから始める新婚生活

某北欧企業のプログラマーが日々の思ったこと、失敗、経験をまとめたオピニオンブログ

社会は「バラ色」ではなく「灰色」

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2017年になり、「働き方改革」「ワークライフバランス」という言葉をよく見るようになった。

これはとても素晴らしいことだ。

高橋まつりさんの事件は、とても衝撃的だった。 21世紀に、まだ、命より仕事を優先させる企業がいるということを知ったからだ。

こうした若者の自殺は、少子化に追い打ちをかける。

だから、さっきのような取り組みが活発化することは凄く良いことだ。



1つ気になるのは、長時間労働 = 過労死という認識だ。

僕は過去に3ヶ月ほど休職したことがある。

その時は、平日は8:00〜0:15まで働き、残業時間は優に100時間を超えていた。

そしてある日、突然、バーンアウトシンドロームになり、何もする気が起きなくなった。

会社側は、長時間労働が原因だと思っている。

でも、僕は業務内容だと思う。

なぜなら、当時の業務内容を一言で言うと、fuckな業務だったからだ。

当時、製品開発のエンジニアだった僕は、業績の関係でSEのヘルプに回された。 そして、膨大な書類を、膨大な時間をかけて、fuckなメンバーとfuckなレビューを、延々繰り返していた。

1ステップもコードを書くことはなかった。

前時代できな、超非効率的な仕組みに、ただただ時間を取られる毎日。

そして、「今後、3年はこれで飯を食ってくのか」と思った時、今までに感じたことのない類の強烈なストレスを感じたことを覚えている。

間違いなく、バーンアウトの原因はあのストレスだ。



僕はそこに若者の自殺を助長させるものがあると思っている。

若者にとって、社会はテレビドラマのような場所だ。

開放的なオフィスで、素敵なチームと、一丸になって仕事をする、そんな場所だと思っているんだ。

大人が、学生青春アニメと、現実の学生生活を重ねるのと同じだ。(僕には高校生の妹と大学生の弟がいるが、そんな青春話は聞いたことがない)

そのギャップが、若者の自殺を助長していると僕は思う。

社会は酷い場所だ、バラ色の社会は、ほとんど存在しない。

だから、過度な期待をもって社会に出るのは本当に危険だ。

少なくとも、僕の4年間の社会人生活からは、社会は灰色で、ろくでもない奴が多く、理不尽が多く、fuckな場所のように見えている。

だから、これから社会に出る若者には、灰色からスタートしてほしい。

確かに、最近、社会はバラ色の方向に動いている。 小さなうねりが生まれている、もうしばらくの辛抱だろう。

ただ、明日良くなることはない、だから過度な期待を持って社会に出ることだけはやめた方がいい。