本物の優先順位
30を過ぎ、2つの大きな悩みができた。
1つは時間の感覚だ。 時間が経つのがとても早く感じるようになった。 とくに何かに夢中になってる時は、会社にいる時とは別人のように早い。
もう1つは節度の感覚だ。 やりたい事が絶えなくなった。 2つ目のプロダクトのコードを書きたい、Elixirを習得したい、3つ目のプロダクトに着手したい、新しいデザインパターンを公開したい、掃除したい、よりどりみどりだ。
これは、いわゆる「1日が24時間じゃ足らない病」だ。
やりたい事は沢山あるんだけど、時間が足らなくてサバけない。 サバけないから、もっと努力しないとと思い込み疲れていく。 疲れていくから、パフォーマンスが落ちて、もっとサバけなくなる。
そしてこの悪循環を何周かすると、無気力になる。 目の前の問題に背を向けてしまうんだ。
こうなると最悪だ。 問題はとても寂しがり屋で、背を向けられると、振り向いてもらおうと大きくなる。 時には友達を連れてくる。
僕はそんな時「優先順位をつける」。 「タスクを効率的に消化する」というのもよく聞くが、それは反復作業や既存作業のように、見通しの立てやすいものに限定される。(例えば会社の業務や単純作業)
ワクワクする、創造的なタスクには難しい。 どんなハードルがあるのか分からない、そもそもゴールがあるのか分からない、楽しいタスクには常に雲がかかっている。
だから本当に効率的なのは、優先順位をつけることなんだ。誤解して欲しくないのは、1番、2番、3番と付けるのではない。 「たった1つだけを選ぶ」ということだ。
そして、他のタスクは勇気をもって切り捨てるんだ。それが本物の優先順位だ。